通常は初診と手術の2回の来院で完了します。状態によっては初診の2日後に手術も可能です。
目安としては、準備に30分、手術室に2時間、回復に1.5時間、合計約4時間です。
可能性はあります。当院で行う日帰り手術には、全身麻酔による手術と局所麻酔による手術の2種類があります。 術前検査で全身麻酔が安全に行えるかどうかを判断し、リスクが高い場合には局所麻酔での手術を検討します。 また、現在治療中の病気や服用中のお薬の種類によっては、入院での手術や経過観察を優先した方がよい場合もあります。不安がある方は、事前にお電話やLINEでお気軽にご相談ください。
食事は普段通りで構いませんが、暴飲暴食は避けてください。お風呂は手術の2日目まではシャワー、3日目からは入浴が可能です。
術当日はお電話にてご帰宅の確認、術後1日目と3日目にLINEでメッセージを送付いたします(LINEのアカウントがない場合はお電話)。電話再診で、受診が必要と判断した場合は術後診察にお越しいただく場合があります。
男性・加齢・家族歴・対側の鼠径ヘルニアの既往・前立腺摘出手術歴・コラーゲン代謝異常などが挙げられます。生活習慣も原因となることが多く、慢性的な便秘・長時間の立ち仕事・重量物を持つ作業・スポーツ(筋肉トレーニング)などは、腹圧が上がるため、危険因子とされています。
鼠径ヘルニアは腹部の筋肉の隙間から腸管などが脱出する病気で、足の付け根(鼠径部)にやわらかい膨らみが現れるのが特徴です。脱腸とも呼ばれ、押して引っ込んでもまた出てくるのが一般的です。膨らみが目立たないこともあるため、違和感があれば早めの受診をおすすめします。
いいえ、治りません。ヘルニアバンドは鼠径部を押さえ込むように設計された装具で、市販されており誰でも購入できます。これは腹腔から臓器が脱出するのを物理的に防ぐ補助具ですが、根本的な治療にはなりません。また、現在のところ鼠径ヘルニアを治療できる薬は存在しておらず、治療法は手術のみとなります。
鼠径ヘルニアと診断された時点で、早期の手術を検討する必要があります。放置すると腸が戻らなくなる「嵌頓(かんとん)」に進行し、壊死や緊急手術を要することがあります。特に時間の取れない方には日帰り手術が有効です。
鼠径ヘルニアは自然に治ることはなく、手術以外の治療法もありません。放置すれば「嵌頓(かんとん)」と呼ばれる緊急手術が必要な状態に進行するリスクがあります。ただし、すべての鼠径ヘルニアが嵌頓に至るわけではなく、腸管の脱出口(ヘルニア門)が広い場合は嵌頓しないこともあります。しかし、そのようなケースでも、鼠径ヘルニアは徐々に大きくなり続け、最終的には「小児の頭ほどの大きさ」になることもあるため、日常生活に大きな支障をきたします。
デスクワークであれば術翌日から仕事が可能です。ただし、回復には個人差があるため、ご不安な場合は医師にご相談ください。肉体労働や長時間の移動を伴う仕事は数日〜1週間程度の休養を見込むと安心です。
ウォーキングなど軽い運動は術翌日から可能です。ただし、筋トレ・ジョギング・球技など激しい運動は術後2週間ほど控えてください。再発を防ぐため、無理のないペースで再開してください。
当院では、腹腔鏡手術を推奨しています。以下の4つの点で、従来の鼠径部切開手術(前方アプローチ)に比べて明らかに優れています。
1. 両側のヘルニアを同時に確認・手術できる
腹腔鏡手術では腹腔内から反対側の鼠径ヘルニアの有無を直接観察でき、両側同時手術も可能です(両側でも費用はほとんど同じ)。
2. すべてのヘルニア門をカバーできる
鼠径部には、外鼠径・内鼠径・大腿ヘルニアの3種類が存在します。腹腔鏡手術では3つすべてのヘルニア門をメッシュで覆うことが可能ですが、切開法では2つまでに限られます。
3. 創部が小さく感染リスクが低い
腹腔鏡手術は傷口が小さいため創部感染が起こりにくく、万が一感染してもメッシュまで波及しにくい利点があります。
4. 術後の回復が早い
腸の動きの回復、歩行の再開、食事の再開など、術後の回復が全体的に早いとされています。
術後すぐに起きうるものとして出血、少し時間が経ってから起きるものとして慢性疼痛、感染、漿液腫があります。
慢性疼痛とは、術後3か月を過ぎても残る痛みのことを指し、程度はさまざまですが10%程度の方に見られると報告されています。漿液腫は、ヘルニアの膨らみがあった部位に体液がたまる状態で、触れると再発のように感じることがありますが、実際には再発ではなく、押し込んでも戻りません。水を抜くなどの処置で改善することがほとんどです。
はい、適用されます。3割負担の方で自己負担額は約11~12万円程度。高額療養費制度を利用すれば実質8万円前後になることもあります。
はい、可能です。あらかじめ限度額適用認定証を取得しておけば、その場での支払い負担を軽減できます。
術前検査(採血・心電図)などに数千円〜1万円程度、CTやMRIが必要な場合は提携施設で6,000〜15,000円程度が目安です。院内で行う術前検査は同じ月であれば高額療養費制度の限度額範囲内となります。
当ビル地下に駐車場があり、東南角に駐輪場もございます。ただし、手術当日は、お車での帰宅はできませんので、どなたかにお付き添いをいただくか、公共交通機関をご利用ください。JR大阪駅、阪急大阪梅田駅、阪神大阪梅田駅、地下鉄各駅(御堂筋線梅田駅、四つ橋線西梅田駅、谷町線東梅田駅)から徒歩で来院いただけます。
恐れ入りますが、駐車場・駐輪場ともにサービス券(割引券など)の発行は行っておりません。ご利用料金はお客様ご自身でのご負担をお願いいたします。
できません。全身麻酔や鎮静剤の影響があるため、自動車・バイク・自転車の運転は禁止しています。患者様の安全のためにも、ご理解ご了承のほどよろしくお願いいたします。
問題ありません。ただし、MRIやCTなどの画像診断が必要となった際、一部の提携検査機関では子供連れに制限がある場合もあります。事前にご相談ください。
80歳以上の方には付き添いが必須です。手術説明(初診の時)・手術当日の計2回、ご家族もしくは同居されている方と一緒にお越しください。それ以外の方も、**状況によってはお付き添いをお願いする場合があります。
感染対策や院内の状況に応じて、付き添いの方に院内でお待ちいただけないことがございます。大変恐れ入りますが、その際はお電話がつながる状態で、近隣にてお待ちいただきますようお願い申し上げます。
当院では、鼠径ヘルニア(脱腸)に対する日帰り腹腔鏡手術を専門に行っています。執刀医はすべて日本外科学会外科専門医の資格を有し、年間多数の手術実績を積んだ経験豊富なプロフェッショナルです。
日帰り手術であっても、安全性と治療効果を最優先に、術前~術後まで徹底した体制で対応しています。麻酔科専門医による管理のもと、痛みや不安を最小限に抑えた手術環境を整えています。